電子書籍系ブログを始めて3ヶ月目に突入しました。
なかなか目に見える進展もないのですが、ブログ運営での気づきのようなものを記事としてまとめてみたいと思います。
特にブログ運営において大切なのはまず人に読んでもらうこと。
開設から間もない新規ブログにとって自然検索のハードルは高いですが、一方では最近の検索評価においてもSNS上での影響力が加味されるようになってきています。
そこで本記事ではSEO、SNSの両面から取り得る戦略の最適解を探りつつ、実現可能な収益化の方法論について考えてみたいと思います。
運営期間と比較して記事数もまだ少ないのですが、他ジャンルでブログを運営した経験なども踏まえつつ、お伝えできればと思います。
電子書籍・漫画系ブログのSNSの運用方法
ブログを運営するにあたってはSNSも同時に展開していった方がいいとよく言われます。
SNSにも積極的に取り組みたいところですが、難しいのは「誰」に「何」を「どのように」届けるか。
この辺りのコストとリターンが見合わなければ、手を引くべきでしょう。
ここではSNSのジャンルごとに感じたことをつらつらと書いていきます。
画像系SNS(Instagram、Pinterestなど)
SNSの中でも今もっとも勢いを拡大しているのが、画像系のSNS。
広告費が大きく流れ込んでいることもあって、力を入れているブロガーの方も多いのではないかと思います。
「映え」る画像が力を持つジャンルでどのように露出するか
画像系SNSの特徴は、まさに画像命というところ。
ともかく画像の力が強いので、その辺りの「見せる」技術力が必要になってきます。

投稿用の画像を作成しなければなりませんし、1つの投稿に10枚近くの画像を用意する場合もあるので、外注で作ってもらう範疇かもしれません。
それに加えてInstagramやPinterestでは、検索の使い方がTwitterやGoogleと比べて大きく異なります。
ハッシュタグ検索が主体で細かい条件を指定できないので、ユーザーはかなりざっくりした検索結果の中から絵ヅラで選ぶみたいな使い方になります。
InstagramとPinterestは検索アルゴリズムが多少異なるように感じていますが、ここではあえて十把一絡げにしています。
また画像として映えるもの、きれいなものがやはり感覚的にも強いです。
たとえばInstagramで作品名でハッシュタグ検索した場合に出てくるのは、まずこのような順番。
- キャラクターのコスプレ画像
- 二次創作のイラスト。
- 漫画そのものの画像
特にコスプレ画像は外国の方のものも入り乱れており、結構威力が高いですね。
ともかく見映えがするのでかなりのインプレッションを稼いでいるはずですし、とてもじゃないですがそういったものの中に食い込ませられる気がしません。
ちなみにInstagramで「チェンソーマン」のタグで検索するとこんな感じ。
超ハードモードです。
学び・ノウハウ系の紙芝居に需要はある?
また収益性に近い発信として、ノウハウやTips系をまとめた紙芝居形式の投稿があるかと思います。
ですがこのジャンルにおいて果たしてそのような発信が求められているのか?という根本的な疑問もあります。
またそもそもそういった投稿に行き着く経路が不明です。
一概にテキストと相性がよくないとは言い切れませんが、あまり文字を読みたくないユーザーも多い印象もあり、そうなるとブログへの誘導自体が誤っているのかもしれません。



プロフィールに戻ってURLをタップしてもらうのはなかなかハードルが高い!
どのようにビジュアル要素を絡めていくかはよく考えるべきポイントだと感じました。
テキスト系SNS(Twitter)
Twitterではサイテーションの獲得を狙っていきたいところ。
サイテーションとは、WEB上で言及されること。もう少し簡単に言い換えれば、名前を出して語られることを指します。
いわゆるTwitter運用は意外に難しく、油断するとブロガーさんとの交流ばかりになってしまうパターンも少なくないかと思います。
(それはそれで悪いことではありませんが)
本来アプローチすべき人に発信が届かなくなってしまいがちです。
いろいろな方法論はあるかと思いますが、結論を言えば「本や漫画を楽しんでいる姿を発信する」が正解ではないかと思います。
いわゆる趣味やレジャーに属するジャンルなので、素直に本の魅力を届けていくのが最優先ではないでしょうか。
そもそも「Twitter運用」って言葉にやや打算的な響きがありますね。
特に意識高い系や有益ノウハウ系ツイートにお腹いっぱいの方も多いと思うので、適切なクラスタで世界観を壊さない程度に楽しんでいくのが正解のような気がします。
電子書籍・漫画系ブログのSEO戦略
電子書籍系のメディアを見てみても、スコアの数値的にはあまりSEO面での強さを感じないことが多いのではないかと思います。
これは単純に被リンク獲得の難しさゆえではないでしょうか。
被リンク獲得
電子書籍系のメディアの被リンク獲得戦略は難しさと獲得しやすさが併存しているような印象を受けます。
小説や漫画は考察や解釈が常に成り立ちますし、それを楽しみにしている方も多数いらっしゃいます。
特に自分で情報発信をしている方から参照先としてリンクを受けることができれば、関連性の面からも強いリンクとなるはずです。
- 考察系の記事で同ジャンルのサイトから参照サイトとしての被リンクを狙う
逆に企業サイトから直接被リンクを受けられる余地はあまりないように見受けられます。
方法論としてあり得るのは、プレスリリースを打ってメディア掲載を狙う方法。
プレスリリースを効果的に配信するためには、法人であることなどのいくつかの前提がありますが、それさえクリアできればビッグチャンスと言えるかもしれません。
- (法人化済みであれば)プレスリリースを配信する
このプレスリリースはメディアに転載してもらうことが狙いなので、問題は何をプレスリリースするか。
要はプレスリリースの内容にニュース性やデータとしての価値が必要となるわけですが、こちらはセオリー通り調査にもとづく統計情報が強そうです。
うまくメディアに取り上げてもらうために、潜在的なニーズにこたえる調査を実施する必要があります。
調査を実施すれば調査期間もかかりますし、結果の回収後はデータの整理や編集も必要になります。
また1回数万円以上もの出稿料もかかるので、調査内容はよく練ったうえで挑みたいところです。
とはいえ駆け出しのサイトにとっては、プレスリリースはまだまだ時期尚早というケースも少なくありません。
基本に忠実に、実直な発信を継続する中で注目されるサイトに育てていく必要があると感じます。
ドメインパワー
被リンクやドメインエイジなどといったサイトの強さを示す数字として、ドメインパワー(DRなども含む)があります。
ドメインパワーはあくまで概念でスコアの数字は擬似的なものですが、国内外のWEBマーケティング会社が独自にチェックツールをリリースしています。
ブログの強さそのものを示すものではないので、過度な執着は逆効果ではありますが、自サイトを客観視する材料として上手に利用したいところです。
被リンクは獲得元の分析が重要
ドメインパワーを押し上げる要素として大きいのが他サイトからの被リンク。
被リンクをどのように獲得できるかは、ブログジャンルによってかなり異なるかと思います。
他ジャンルでの手法をそのまま流用できないケースも多いかと思いますので、同ジャンルのサイトがどのように被リンクをもらっているかはぜひ勉強しておきたいところです。
他サイトの実績を見ておくと、被リンク獲得のイメージが湧くかと思います。
被リンクを得ているということは引用・言及されるだけの内容がその記事にあったということ。
発信を役に立つレベルに持っていきたいなら、どういった記事が求められるかは知っておいて損はないはずです。
ドメインパワーのチェック方法
ドメインパワーはチェックツールを使って確認できます。
代表的なドメインパワーチェックツール
日本のブログ界隈でよく言及されるものは下記の3つ。
Ubersuggestも知名度の高いツールですが、ドメインのランクについてはMOZの数字を借りているようなので外しています。
上記の3種類の中で最も使いやすいのが、完全無料で使えるパワーランクチェックツールです。
単発でドメインパワーをチェックすることもできますし、「パワーランクランキング」に参加することで、月次で変動をランキング形式でチェックできます。
またジャンルごとの変動も算出してくれているのも参考にしやすいポイントです。
ドメインパワーに関する注意点
ドメインパワーには、いくつかの注意点があります。
ドメインパワーはWEBマーケティング会社の独自指標
前述の繰り返しになりますが、ドメインパワーはGoogleが公式に出している数値ではなく、企業がそれぞれで独自に算出したスコアです。
あくまで独自指標による推計値でしかないので、スコア自体はざっくり把握しておけば充分かと思います。
諸要素に対する各社の捉え方やそれらの検出能力によって数値がまったく変わるため、数字の上がり下がりに拘泥しすぎるのは意味がないと思います。



謎のスコアダウンがあったりしますし、バランス調整での上がり下がりもあったりなど正直ブラックボックスですね。
むしろ気にすべきは他のブログのドメインパワーとそのスコアの理由(=被リンクをどのように獲得しているか)です。
被リンクの獲得ノウハウは、ブログジャンルによってかなり違います。
ゼロベースで考えるのは結構しんどいので、先人を参考にさせてもらう方法がより簡単で確実です。
分析ツールの回避策もある
ahrefsやSimilarWebといった分析ツールは、専用のbot(クローラー)を使って対象サイトを解析します。
他人からサイトを分析されたくない場合、サーバーやサイトの設定によって、これらのbotを弾くことができます。
この場合はツールを使っても最新の情報が取得できないため、実態とツールの内容が乖離することになり、正確な情報が把握できません。
他サイト分析を行う場合はこの対応策を施されている可能性に注意すべきでしょう。
また自サイト防衛のために設定しておくのも、十分ありだと思います。
電子書籍・漫画系ブログにおけるE-A-Tの獲得方法
近年SEOで最重要視されているのが「E-A-T」です。
E-A-TはGoogleが提唱するサイト評価の基準で、専門性、権威性、信頼性の3要素を指します。
「Expertise」、「Authoritativeness」「Trustworthiness」の3つの単語の頭文字から取られており、サイトを測るための重要な基準となっています。
- Expertise:専門性
- Authoritativeness:権威性
- Trustworthiness:信頼性
これらを上げていくことがSEOにおける最重要項目の一つとなっていることは間違いありませんが、そもそも資格もなく専門性があいまいなジャンルで何が求められているかを判断するのは難しいところです。
E-A-TはGoogleの品質評価ガイドラインで説明されていますが、「何が」「どこまで」「どのように」作用しているのかの説明はあくまで抽象的な範疇にとどまります。
仮定によるところも多くなりがちですが、ダメ元でもそれらに繋がるかたちで発信を続けることは必要ではないかと思います。
電子書籍・漫画系ジャンルで取りうる被リンク戦略
ここで私が考える、電子書籍・漫画系ジャンルで取りうる戦略は下記の4つです。
- 本を出版する
- 投稿サイトで小説・エッセイを連載する
- 文芸系メディアへ寄稿する
- プロやアマチュアの書き手に投稿してもらう
特に強いのは書籍の出版ではないかと思います。
そもそも出版自体がジャンルに近いこともあるので、出版社を通したうえで内容のある書籍を出版できればE-A-Tはかなり上昇するのではないでしょうか。
現状では先駆者も少ないため出せれば何でも御の字といったところでしょうが、後々のリスクコントロールも踏まえて考えると「何を書くか」は非常に重要だと感じます。
特に表現者とアフィリエイトメディア運営者が重なることに対して感度が低いと、思わぬ火種になりかねない予感があります。



出典扱いで甘い著作権処理などをしていると、表現側にまわったときにガツンとやられそう。
KDP(Kindleダイレクトパブリッシング)を有効活用する
実際には本1冊分の文章を書くのはめちゃくちゃ大変なことです。
売れっ子のライターさんですら単著を出されてない人も多く、現実的に可能な、身の丈にあった方法を考えなくてはなりません。
方法としては、noteあたりでエッセイを連載して量がまとまった頃に本の体裁にするか、サイトで執筆した考察記事を書籍向けの文章に整えるのが現実的な気がします。
Kindleダイレクトパブリッシングを使えば電子書籍として個人出版しやすいので、イラストを描ける方なども挑戦しやすいのではないでしょうか。
電子書籍ブログの収益化方法はある?
電子書籍や漫画のブログで稼ごうとする場合、一般的には主な収益化方法は以下の2種類になるかと思います。
- Amazonアソシエイトで紹介作品のアフィリエイトリンクを設置する
- 電子書籍サービスのアフィリエイト広告を取り扱う
前者は単価が低く、また紹介作品が読者を獲得できるかにかかっているため、大きく稼げそうで稼げない案件と言えそうです。
また電子書籍サービスは基本的に購入がベースなので、一度加入したらそうそうサービスの乗り換えは行いません。
そのため1人の読者がいろいろなサービスに加入することは想定できず、初回登録時のアフィリエイト報酬だけで獲得チャンスは終わってしまうことになります。
低単価&コンバージョン機会の少ないジャンルであり、大きく稼ぐのは難しいような予感があります。
エロ・グロ・ハード系作品は訴求に強いって聞くけど?
電子書籍系ではよく「自室の本棚に置きにくい本で訴求すべし」と言われます。
要はエロ・グロ・ハード系のちょっと人目をはばかる漫画は訴求しやすいという話で、またこれに加えて「電子書籍でないと手に入りにくい」という条件が加わると、より成約に近づくのではないかと思います。
ただしこのような作品はサイトのイメージに強く影響してきますし、場合によってはサーバーの規約などにも関係してきます。
もちろん作品として紹介したいというまっすぐな気持ちがあれば正々堂々と記事として取り扱うべきでしょうが、成約欲しさに安易に触るのはやめた方がいいのではないかと思います。
電子書籍・漫画系ブログの運営戦略まとめ
ここでの内容はあくまで気付きとして書いてきましたが、多少の認識の甘さは見逃していただければ幸いです。
運営が進むにつれて理解が深まった内容や実績は追記していますので、同ジャンルを運営している人はたまにチェックしていただければ幸いです。
ブログ運営の難易度は高まっていますが、効果的な運営でより多くの方に良質な発信を届けられるよう試行錯誤していきましょう。
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