電子コミック好きブロガーのながう(@nagausan)です。
巣ごもり需要の中、書店に行かずに自宅でダウンロードできる手軽さで一層市場を拡大している電子書籍。
調査によると、2020年時点でのスマホやタブレットにおける電子書籍の利用率は約45.3%となっており、全体のほぼ半数に達する勢いです。
電子書籍ビジネス調査報告書2021 | インプレス総合研究所
有料の電子書籍サービスに限定しても利用率は20.5%と5人に1人の割合。
電子書籍で本を購入することは、すっかり当たり前になったと言えるでしょう。
しかし紙で本を読むことに慣れている方も多く、まだデータで本を読むことにおよび腰になってしまう方もいらっしゃるかもしれません。
そこで本記事では、電子書籍でマンガを読むメリットや利点について解説します。
私自身、紙の本に対する思い入れは人一倍あるつもりですが、電子書籍の利便性はときにそういった感情論を上回ることがあります。
「電子書籍を利用したいけどなかなか踏み出せないな」と感じている方は、ぜひ本記事を最後まで読んでみてください。
- 電子書籍(電子コミック)で漫画を読むメリット・デメリット
- 電子書籍と紙の本の上手な使い分け方
- おすすめの電子書籍サービス
電子書籍で漫画を買うべき9つのメリット
電子書籍はデータで配信された書籍データをスマホや専用リーダーで閲覧するしくみ。
電子マンガ(電子コミック)の利点もひとことで言えばこの「データである」という点に集約されます。
ここでは電子マンガを選ぶことで得られるメリット9選を紹介していきます。
①データなのでかさばらず邪魔にならない
電子書籍を利用される方の目的として大きいのが、置き場所問題ではないでしょうか。
漫画は気軽に読める反面、冊数も多くなりがち。
あれもこれもと買う内に、あっという間に本棚を占拠してしまいます。
一方で電子コミックなら閲覧するのはあくまでデータ。
何冊購入してもすべてデバイス内に収まるため、部屋を圧迫することもありません。
また紙の漫画を本棚に収納している場合は下記も困りがちなポイント。
- 本棚が部屋のレイアウトに合わない
- 本棚が漫画のサイズに合わない
- 本棚を自作したためコスト的に追加しづらい
本棚にびっちり本が並んでいるのも壮観ですが、市販のものだとなかなかあつらえたようにはいきません。
また部屋のレイアウトにハマるものを探すだけでも一苦労だったりしますし、固定するために壁に穴をあけたりと何かと手間がかかりがちで、自作だとなおさらのこと。
これらは紙の漫画へのこだわりを捨てることで一気に解決します。
漫画を電子化して、快適な生活をぜひ手に入れましょう。
②データなので劣化せず常にきれいな状態を保てる
電子コミックはデータなので劣化せず、汚れもつきません。
最も美しい状態で画面に表示されるので、どんなときでも最高の状態で漫画を読めます。
紙の漫画の場合は管理が悪いと虫が付いたり紙がやけたりするなど、状態を維持しようとするとそれなりに大変です。
③まとめ買いやセール、キャンペーンで大幅に安く買える

電子コミックは各サービスでセールやキャンペーンを積極的に行なっています。
またポイント還元なども厚く、場合によっては購入額の40%近くが還元されることも。
このように普通に購入するだけでおトクに利用できるのは電子書籍ならではですね。

どの電子書籍サービスも使い続けてもらうために還元施策を積極的に行なっています。利用する際はぜひチェックしてみましょう!
ちなみに下記の記事は電子書籍サービスのDMMブックスが実施するクーポンやキャンペーン、ポイント還元をまとめたもの。
多方面から多くの還元施策を実施していることが分かるので、ぜひご覧いただければと思います。
④書店に行かなくても自宅でダウンロードできる
電子書籍は読みたくなったときにすぐにダウンロードできるというのも大きな利点の一つですね。
特に人気作品は新刊はおろか既刊分すら店頭からなくなってしまうことも珍しくありません。



2020年前半の『鬼滅の刃』は全巻が入手困難でしたね!
電子書籍なら入荷状況に関係なく好きな巻から読み始められますし、新刊も発売日に日付が変わったと同時にダウンロードできます。
また少々マイナーな作品だと地元の本屋に並んでないのが当たり前。
電子書籍なら大型書店まで足を運ぶことなく、自宅にいながらすぐに読み始められます。
また最近では漫画雑誌の電子版も一般的になってきていますね。
⑤スマホや電子書籍リーダーだけで大量のマンガを持ち出せる
電子コミックなら大量の漫画をデバイス一つで簡単に自宅から持ち出せます。
特に書籍の中でも漫画は冊数がかさみがちですが、電子書籍なら100冊でも500冊でも容量さえ許せばOK。
ちなみにAmazonによるとKindleでは32GBのストレージで650冊を保存できることになっており、実際に保存できる冊数はもっと多いとも言われています。
Kindleの容量
8GB | 32GB | |
---|---|---|
漫画 | 130冊 | 650冊 |
もちろんデータはクラウド上に保存されているので、万が一の故障があっても安心です。
⑥防水仕様のデバイスならお風呂でも読める
電子コミックはデバイスが防水仕様に対応していれば、お風呂でも読書が可能。
入浴時間を有効に活用できます。
紙の漫画をお風呂に持ち込むと濡れてふにゃふにゃになってしまいますが、電子書籍ならそのような心配がありません。
⑦Kindle Unlimitedなどのサブスクリプションも豊富


Amazonの電子書籍サービス「Kindle」では、月額980円で対象の書籍が読み放題となるサブスクリプションサービスを提供しています。
このKindle Unlimitedでは一般書籍も含めて200万冊もの本が月額読み放題となっており、もちろん漫画も多数含まれています。
全ての電子コミックサービスでこのようなサブスクを提供しているわけではありませんが、安価かつ大量の書籍が対象という点では電子書籍ならではでしょう。
⑧本棚に置きづらいマンガでも購入しやすい
電子コミックの隠れたメリットが人に見られないこと。
本棚に並べづらいタイトルでも人に見られることがないので、臆することなく購入できます。
特に最近では、BL、TL、アダルト系のコミックに強いサービスも増えてきています。
人目を気にすることなく自分の世界を追求したい方は、ぜひ電子コミックに乗り換えましょう!
⑨無料本や試し読みが豊富
セールやクーポンだけでなく、電子書籍では無料本の配信や試し読みが豊富に展開されています。
もちろん無料本や試し読みといっても話題集めのために配信された品質の低いものではありません。
商業誌に掲載されている有名作品なども普通に対象となっていたりするので、予算の関係で手を出せてなかったような作品を思いがけず読めたりします。
ものによっては購入したものとしてライブラリに残る扱いになっている場合もあります。
サービスや対象漫画によっては無料期間が過ぎると読めなくなってしまう形式のものもありますが、大多数が0円で購入したかたちになる形式です。
また最初の数ページだけを試し読みできるケースも多いので、沢山の作品に触れたい方にぜひおすすめしたいですね。
電子書籍で漫画を買うことの9つのデメリット・不便な点
一方で、電子書籍には全くデメリットがないわけではありません。
ここでは電子書籍で漫画を購入する場合に気を付けたい注意点を9つ紹介します。
①友人や家族に貸しづらい
電子書籍の欠点の一つが友人や家族に漫画を貸しづらいという点。
購入した電子書籍はアカウントや電子書籍リーダーと結びついているため、その中の1冊だけを他人に見せることができません。
デバイスごと他人に渡さなければならず、その間は当然自分は使えなくなるため、他人との共有にはあまり向いていません。
友人や家族との本の貸し借りは読書の醍醐味の一つですが、電子書籍ではこのような使い方は少し難しいかもしれません。
家族間であればアカウントを家族で共有することもできますが、友人間だと少々厳しいですね。また利用に当たってはそういった使い方がOKかどうか、規約を確認しておく必要があります。
②古本屋で売れない
電子コミックはあくまでデータなので古本屋に売ることができません。
読まなくなった本を頻繁に古本屋に持ち込む方は、電子書籍向きではないかもしれません。
またこれを機に、漫画の運用方法を変えるのも一つの手かもしれません。
手元に残す前提で、なるべく安く購入する方向に注力するのも良い方法ですね。
③購入しているのは閲覧する権利でデータそのものではない
各電子書籍サービスの規約を確認するとわかりますが、電子書籍の購入とはその書籍のデータそのものを購入しているわけではありません。
購入しているのはあくまでデータ化された書籍を閲覧する権利。
最近でも、不正に売られていたAmazonカードを使ったことでアカウントをBANされ、購入したKindle書籍が全て読めなくなったという話題がありました。


その総額なんと約160万円分とのこと。
紙の漫画のように現物購入ではないため、サービス側の運用に影響される可能性があることは知っておきたいポイントですね。
④電子書籍リーダー・タブレットの購入費・維持費がかかる
電子コミックはデバイスありき。
スマホやタブレット、電子書籍リーダーがあってこそなので、利用に当たってはその分のコストがかかるとも言えます。
もちろん性能は価格に反映されるので、よいデバイスで漫画を読もうとすればその分のコストがかかってしまいます。
またデバイスには寿命もあるので、利用し続ける中で買い替え費用がかかってしまうのも欠点の一つと言えるでしょう。
スマホでも読めなくはないですが、やはり6インチ以上の画面は欲しいところ。Kindleなら10,000円前後から、iPadなら40,000円前後から購入可能です。
実際の利用にあたってはセールやキャンペーンを活用しながら、より安く購入できる機会を探っていくかたちになります。
⑤ディスプレイで閲覧するので眼が疲れやすい
電子書籍で漫画を読む場合はディスプレイを通して読書することになります。
スマホやタブレットは高輝度でかつバックライトを搭載しており、目への負担がかなり激しい構造。
目の疲労感は不可避なので、長時間の読書には向いていません。
この欠点を克服したのが電子書籍リーダーによく使われているE Ink(電子インク)です。
電子書籍リーダーラインナップ: 楽天Kobo電子書籍ストア
このE Inkを採用したディスプレイなら、目への疲労感が段違いに少なくてすみます。
誇張なくまるで紙のような質感なので、電子書籍で長時間の読書をするなら、専用の電子書籍リーダーを販売しているサービスがおすすめです。
⑥読書環境がデバイスの性能に大きく左右される
電子書籍の欠点の一つが、読書環境が使用するデバイスの性能に大きく左右されるという点。
たとえばオリジナルの単行本のサイズに関係なく、電子書籍ではディスプレイの大きさに紙面サイズが調整されてしまいます。
デバイスのディスプレイによってはオリジナルの読書環境が再現できず、満足のいく読書体験が得られないかもしれません。
また劣化したディスプレイだと輝度が下がってしまうなども問題です。
ディスプレイサイズは漫画によってはかなり致命的な問題です。
たとえば大友克洋先生の『AKIRA』は電子書籍化されていませんが、もともとの単行本が週刊誌と同じB5判サイズ。
かつあの圧倒的なまでの緻密な書き込みなので、標準的な6〜7インチの電子書籍リーダーではとても再現できません。
ちなみにB5判サイズをディスプレイサイズに置き換えると12.1インチ。
オリジナルを再現するためには、かなり大きなサイズのタブレットが必要になります。
⑦故障やバッテリー切れなどで読めなくなる
一つ前の読書環境に共通した内容かもしれませんが、電子書籍はデバイスやリーダーあってのもの。
故障やバッテリー切れなどがあると読めなくなってしまいます。
特にバッテリー消費の多いデバイスで読む場合はこまめな充電が手間に感じる可能性はあります。
⑧コレクターとしての満足感・所有欲を満たしにくい
電子書籍は現物の書籍と異なり、所有感を感じにくいのもデメリットかもしれません。
本棚に1巻から抜けなくずらっと並んだタイトルを見ると気分も高揚しますよね。
電子書籍はあくまでデータ上で表紙が並ぶだけなので、物足りなさを感じる方も少なくないでしょう。
またドラゴンボールのように背表紙が並んで1枚絵になるようなしかけを楽しめないのもやや残念ですね。
(※ eBookJapanのように背表紙を並べられるサービスもあります)
⑨購入履歴が残る
電子書籍は購入履歴が必ず残ります。
購入しにくいタイトルも人に知られることなく買えるのは電子書籍のメリットですが、反対にその購入履歴は必ず記録されてしまいます。
どのように表示されるか、また表示上消せるかは電子書籍サービスごとに対応が異なりますが、履歴と個人が結びつくのは紙の本にはないデメリットと言えるでしょう。
電子コミックと紙の漫画のおすすめの使い分け方


ここまで電子書籍のメリット・デメリットを紹介してきましたが、利用するにあたってどちらか一方に完全に寄せる必要はありません。
電子書籍には電子書籍の、また紙には紙のメリットがあります。
場面に応じて使い分けながら購入することをおすすめします。
ここでは電子コミック、紙の漫画をそれぞれどのような場面で利用すべきか考察してみました。
おすすめしたい電子コミックの利用場面
電子書籍で漫画を購入するメリットはここまで見てきたとおり。
下記のような場面では優先して電子書籍を利用するとよいでしょう。
- 思い入れがそこまで強くない漫画の購入
- 巻数の多い漫画の購入
- 移動中など息抜きに読みたい漫画の購入
電子コミックの強みは大量の漫画を簡単に持ち運べること、また省スペース化できることです。
クーポンやポイント還元で買えば買うほど次がお得に買えるしくみも多いので、巻数が多くなればなるほど利用すべきと言えます。
またどんな漫画でも持ち歩きやすいので、ちょっとした息抜きに読めるような漫画を普段使い用に購入するのもありですね。
おすすめしたい紙の漫画の利用場面
一方の紙の漫画の良さ、強みは皆さんよくご存知のところと思います。
紙の漫画の価値は何と言っても現物として存在すること。
体験が触れられるものとして手元に残るのは強いですよね。
また特装判や限定版など、特別な仕様や装丁が施されているものは紙でしか購入できません。
- 推し漫画として現物を手元に残したい場合
- オリジナルのサイズ感で楽しみたい場合
- 紙でしか刊行されてない場合
- 初版本や帯を押さえたい場合
- 特装判や限定版の購入
- 布教したい漫画の購入
他にも初版本の購入や帯違いなど紙ならではの楽しみ方もあるので、ケースバイケースで使い分けをするのがおすすめです。



完全にどちらかに寄せようとすると無理が生じるかもしれません……。
また古本の場合は1冊100円などの激安本もあり、決して状態はよくないものの、大量の漫画を安く購入できます。
「とりあえず作品を読めればよい」ということであれば、ブックオフなどで中古本を活用するのも大いにありだと思います。
電子書籍で漫画を読むメリットまとめ
漫画が電子書籍で発行されるのも今や一般的となり、書店で紙の単行本を買うのとほぼ同じレベルで利用できるようになりました。
読書習慣は幼少期〜小学生の頃に作られるため、無意識の内に紙の本にこだわってしまいがちです。
しかし電子書籍はユーザーにとってもメリットの多い出版方式。
習慣を理由に優れた利便性を排除してしまうのはもったいないことです。
今では多くの企業が電子書籍サービスを手掛けています。
アプリなどで気軽に試せるものも増えてきていますので、ぜひ次に購入する一冊で試してみてはいかがでしょうか。
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